献血への協力を求め、県内を巡る献血バス

 新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛などの影響で血液不足が深刻化する中、栃木県内で「こんな時だからこそ」と支援に名乗りを上げる動きが出始めた。「献血も人命救助の一つ」として集団献血に乗り出した那須町消防団のほか、献血バスを臨時に手配する企業もある。新型コロナ感染防止策に取り組みながら血液確保に努める県赤十字血液センターは「大変ありがたい」と謝意を示す一方、不足による危機的状況を踏まえ継続的支援を訴える。

 同センターによると、在宅勤務の導入や休業、休校などを受け、4月に予定した献血バスの配車は41件がキャンセルとなった。特に首都圏での協力者数の減少が顕著で、4月に本県を含む10都県の関東甲信越ブロックで確保できた血液量は計画量の8割止まり。同センター担当者は「経験がない危機的な状況。このままでは医療機関に安定的に血液を届けることが難しくなる」と頭を抱える。

 こうした中、同町消防団は、地域貢献の一環として初めて集団献血を企画。6月7日午前9時半~午後4時、同町寺子の「ゆめプラザ・那須」に5分団から計約130人が駆け付ける。

 「団員は常に使命感を持って火事場や災害現場に立っている。献血も目指すは同じ、人命救助」と鈴木一(すずきはじめ)団長(58)。同日は一般の協力も受け付けるという。

 支援の動きは民間企業にも。宇都宮市中岡本町の製造業「ジェイ・バス宇都宮工場」は通常の3、9月に加え、臨時に6月26日にも献血バスを手配。総務部宇都宮安全グループの二瓶信行(にへいのぶゆき)リーダー(58)は「一人でも多くの協力を得て社会貢献したい」と従業員への呼び掛けに力を入れる。

 また、自動車用品販売店「オートバックス」も、5月中に県内3店舗で献血バスを受け入れる方向だ。

 新型コロナ感染拡大の中でも輸血を必要とする患者はいる。製剤には使用期限があることから、継続的な血液確保が必要で、同センターは「積極的な協力をお願いしたい」としている。

 (問)同センター028・659・0111。