特殊詐欺のアポ電確認件数の推移

 特殊詐欺グループが高齢者らに資産状況などを聞き出す「予兆電話(アポ電)」が4月以降、県内で急増していることが3日までに、県警捜査2課のまとめで分かった。県警が4月に把握した件数は194件で、前年同月の約1.5倍に上った。捜査関係者によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅する高齢者が増加していることなどが背景にあるという。政府の新型コロナ対策をかたった詐欺未遂事件で逮捕者も出ており、県警は警戒を強めている。

 アポ電は、警察官や金融機関職員などを名乗る人物が「犯人があなたの資料を持っていた」「今のカードは古くて使えない」といった不安をあおるような言葉を並べる手口で、キャッシュカードの暗証番号などを聞き出そうとしてくる。

 県警が1~3月に把握したアポ電の件数は、月40~70件台。2~3月は前年同期より減少していたが、4月は一転、同比65件増の194件に上った。県警は「急増と新型コロナの感染拡大との因果関係は不明」としている一方、捜査関係者の中には「仕事などの休業中に、安易なアルバイト収入感覚で犯行に加わる若者が増えているのではないか」という見方もある。

 県警によると、新型コロナに関連したアポ電の認知件数は、4月末現在で13件。政府の対策をかたり、「マスクを配りに行く」「コロナ関係で医療費の還付金がある」などというアポ電があったという。足利市では4月24日、国の給付金名目でアポ電があり、その後キャッシュカードをだまし取ろうとした男が詐欺未遂容疑で逮捕された。

 県警捜査2課は「新型コロナの一律10万円給付の申請受け付けが本格化すれば、便乗した犯罪も増えることが懸念される。アポ電があった際は家族や警察に通報するなどして、被害防止に努めてほしい」としている。