台風で流された車をボランティアで引き上げる作業者ら

 昨年10月の台風19号の際に秋山川で流され、栃木県佐野市赤坂町の橋脚周辺に痛々しい姿で放置されていた乗用車が2日、ボランティアの手により約半年ぶりに引き上げられた。

 この車は昨年10月12日夜、市内の自営業男性(59)が現場から1・5キロ上流の中橋で運転。増水の危険を感じ、間一髪で車を降り逃げたが、車は橋の崩落とともに流されたという。

 車が見つかったのは、堤防の決壊現場に近い海陸橋の歩行者専用橋の橋脚周辺。半年がたち車の一部が埋まっていたが、災害ボランティアの相談を受けたさいたま市中央区の建設会社長小川輝雄(おがわてるお)さん(62)がボランティアで引き上げることを快諾した。

 この日は社員4人とともに作業に当たり、車が堤防に上げられると作業を見守っていた市民から大きな拍手が上がった。「素人ではとても無理と思い引き受けた。お役に立てうれしい」と汗をぬぐう小川さん。岡部正英(おかべまさひで)市長は「復興に向けた弾みになる」と感謝の気持ちを表した。