会社の清算手続きに入った上野楽器本社=4月30日午後、宇都宮市江野町

 楽器販売や音楽教室の栃木県内大手、上野楽器(宇都宮市江野町、櫻本節雄(さくらもとせつお)社長)は1日までに、廃業の清算手続きに入った。同社が行っていた「ヤマハ音楽教室」などの教室事業、ピアノ調律事業はヤマハミュージックリテイリング(東京都港区)が同日付で引き継いだ。

 上野楽器は1956年に設立され、県内9カ所で楽器販売や、41会場で音楽などの教室を展開してきた。ただ収益の半分以上を占めた教室事業が少子化のため、ピーク時に約7千人いた生徒は約5千人にまで減少。楽器も中高校生などの需要を捉えきれず、業績が低迷していた。新型コロナウイルス感染拡大での休業も引き金になり、営業継続を断念した。

 櫻本社長は「大勢集まるコンサートがある一方、中高校生の楽器離れが進むなど音楽に対する考え方の変化、時代の流れをうまくつかめなかった」と話す。

 ヤマハミュージックリテイリングは宇都宮市宿郷1丁目の上野楽器ジープラザを県内本部とし、41会場の教室を八つに統廃合する。同社は「上野楽器の生徒の80~95%を収容する見込み。まずは教室事業の効率化を進め、その上で展開コースの拡充などサービスの充実に努めていく」としている。