県の休業要請に応じず、店名が公表されたパチンコ店=29日午後、日光市内

 「休業補償があれば、すぐにでも休めるのに」-。県が休業要請に応じないパチンコ店6店舗の公表に踏み切った29日、対象店舗は休業で売り上げを失うリスクへの悩みを吐露し、公表への戸惑いの声を上げた。来店客は「店が開いていると、打ちたくなっちゃう」「家にいてばかりでは退屈」など、自粛疲れの声が漏れた。

 「休業すれば収入が途絶え、一気に倒産の危機になる。判断は簡単にできない」。日光市内の店舗の運営会社の担当者は県の公表後、困惑した表情を見せた。

 人件費やパチンコ台のリース代など、毎月の固定費は数百万円単位。収入がなくなり、資金不足で手形が決済できない「不渡り」となれば、「たちまち会社が傾く」と強調する。店名の公表に「営業していることが、極端に言えば全国に周知されてしまった」と困惑し、「何の補償もない中では休めない」と複雑な表情を見せた。

 公表を受け休業するとされる2店舗のうち、下野市内の店舗は30日から5月6日まで休業し、同7日に新装開店するとの張り紙を掲示した。従業員は「本部の指示で休業することにした」と話した。もう一方の宇都宮市内の店舗は午後、駐車場がほぼ満車となる混雑ぶり。店員は「本社でないと何も分からない」とした。