ゴールデンウイーク(GW)など本格的な登山シーズンを迎える中、県内の山岳団体が登山愛好家に対し、登山の自粛を呼び掛けている。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、登山者自身や訪問先の関係者への感染を防ぐことが目的。遭難救助の救助関係者が感染してしまう懸念もあるという。

 登山者が増加するGWは例年、遭難者も多い。県警地域課によると、2019年に認知した山岳遭難は計55件で、このうち5月は7件と月別では2番目に多かった。

 県山岳遭難防止対策協議会の担当者は「けがをした登山者が感染していた場合、救助隊や医療機関への感染拡大も考えられる」と指摘する。

 国の緊急事態宣言などを受け、日本山岳・スポーツクライミング(SC)協会など山岳4団体は20日、登山やクライミングの自粛を要請する共同声明を発表。同協会に加盟する県山岳・SC連盟の石澤好文(いしざわよしぶみ)会長(68)は「大型連休で山を楽しみにしていた人も多いと思うが、感染の危機が収束するまでは控えてほしい」と訴えている。

 県警地域課によると、今年1~3月に県内で発生した山岳遭難件数は前年同期比6件減の6件、遭難者数は3人減の9人だった。