昨年の南九州インターハイの総合開会式で入場行進する本県選手団=昨年7月27日、鹿児島市

 新型コロナウイルスは高校生選手の夢や希望を奪い去った。全国高等学校体育連盟(全国高体連)は26日、全国高校総体(インターハイ)の中止を決定。これを受け、県高体連は5~6月に行われる予定だったインターハイ県予選の中止を決めた。3年生にとっては高校部活動の集大成となるはずだった舞台。関係者からは「残念」「選手の活躍の場を」など代替大会の開催を求める声が上がった。

 「選手や選手を支える関係者のことを考えると気持ちのやり場がない。うまく表現できない」。全国高体連の記者会見終了後、県高体連の渡辺伸夫(わたなべのぶお)理事長は、下野新聞社の取材にやりきれない思いをにじませた。

 全国高体連は記者会見の中で各都道府県の高体連に対し、安全を確認した上で3年生選手のための代替大会の設定を検討するよう要望。渡辺理事長は「選手や保護者らの無念さを考えれば何らかの手当ては必要で、今後慎重に検討する」との考えを明らかにした。一部の競技専門部からも「3年生の活躍の場をつくってほしい」との要望が挙がっているという。

 史上初の中止決定を受け、県内各競技の指導者からも悲しみの声が相次いだ。

 本県開催を予定していたホッケー競技では、今市男子に2年ぶりの優勝の期待がかかっていた。木村浩一郎(きむらこういちろう)監督は「選手の頑張りが報われず悔しいが、その気持ちも受け入れて、国体など次の目標に切り替えるよう呼び掛けたい」と話した。

 男女ともに上位進出が見込まれていたのはバドミントン競技。遠井努(とおいつとむ)専門委員長は「3年生にとっては大きな舞台もなく1年が終わってしまい残念」とため息をついた。シングルスでは昨年12月の関東高校選抜大会で、ともに準優勝に輝いた男子の北川史翔(きたがわふみと)(宇都宮北)、女子の桜井理湖(さくらいりこ)(作新学院)ら3年生の有力選手がそろっていただけに「選手にとっては目標であり生きがいであり、集大成を見せる場でもあった」と選手の無念さをおもんぱかった。