緊急事態宣言を受け、宇都宮市の繁華街であるオリオン通りでも飲食店が軒並み臨時休業に入った。夜になると店の前にテーブルが並び、アーケードの下、老若男女が楽しそうに杯を重ねていたのがうそのようである▼そんな光景に寂しさを感じながら、ほんの数年前までは空き店舗が目立ち、閑散としていたことを思い出した。その後の復活劇に貢献したのが、まちづくり団体が進めてきたオープンカフェ事業だろう▼車の乗り入れが規制されているとはいえ、れっきとした一般道。にぎわい創出の一環で国が道路占用許可の扱いを弾力化したのを活用し、店が路上にパラソルや椅子を置けるようにした▼風雨がしのげる広々とした空間で飲むのは開放感がある。居酒屋が相次いで出店し、今まで一体どこにいたのかと思うほどの客が繰り出した▼そうした変遷を見守ってきたのが、宇都宮市と宇都宮大がアーケードの支柱などに設置した複数の通行量自動測定器だ。オープンカフェの開始以降、平日、休日を問わず夜間の人通りが格段に増えたのが数値として明らかになった▼大きな弁当箱のような測定器は、コロナ禍ですっかり客足が減った今もカウントを続けている。データを見て「あの頃はつらかった」と昔話のように語れる日を迎えるには今、何ができるか。試練の時だ。