こま犬と並ぶ佐野禰宜(左)と栗崎さん(右)

 栃木県佐野市富士町の唐澤山神社で25日、春季例大祭があり、地元の天明鋳物製のこま犬がお披露目された。亀井町の栗崎鋳工所(栗崎二夫(くりさきつぎお)代表)がこのほど奉納したこま犬で、同神社の佐野由希子(さのゆきこ)禰宜(ねぎ)は「魔物や邪気を払うとされるこま犬が、(新型コロナウイルス)感染症で大変なこのタイミングで奉納されるのはとても喜ばしい」と話した。

 栗崎代表は、納涼行事「風鈴参道~天明鋳物 涼音(すずね)の杜(もり)」で天明鋳物製の風鈴を作るなど、同神社と親交を深めてきた。天明鋳物は、平安時代の武将藤原秀郷(ふじわらのひでさと)が河内国の鋳物師を佐野に移り住ませたのが始まりともされ、秀郷を祭る同神社との縁も深い。

 栗崎代表によると、天明鋳物製のこま犬は全国でも珍しいといい、縁のある同神社に置きたいと考えていたという。

 こま犬は高さ約70センチ、重さは約50キロ。今回、本殿の入り口に対となる形で置かれた。腰を下ろした唐獅子の姿だ。栗崎代表は「制作には2年かかった。こま犬の顔にもこだわって、こちらを厳しくも温かく見守っているような表情にした。感染症の事態が収束したら、ぜひ見に来てほしい」と呼び掛けた。