【今回のワークシートの使い道】
 今回は設問を通じて、皆さんに「社会的処方」への理解を深めてもらいました。そのことで、大きなニュースにもなった中村哲医師のアフガニスタンでの活動の意味を捉えることもできます。
 「医師である中村さんが、現地で土木事業に携わっていたのはなぜなのだろう」という疑問を解くヒントが、私たちの暮らす日本の日常の中にも見え隠れしています。
 さまざまな分野での専門用語(テクニカルターム)を鍵に、世界のニュースと日本での身近な暮らしとを結び付けてみましょう。
 この記事の内容は医療・福祉分野にとどまらず、公共政策分野、社会学分野などにつながる広がりを持つテーマです。どのような医療・福祉を受けられる社会が望ましいのか、また、一人一人がそれを考えるための環境をどう醸成するのか、記事は私たちに投げ掛けています。
 小論文試験や面接試験時に提示する具体的事例としても汎用性、独自性が高いので、興味を持ったらこの特集記事の他の回も、下野新聞社ホームページ「下野新聞SOON」(「下野新聞 なぜ君は病に…」で検索)、または公共の図書館にある縮刷版で読んでおきましょう。
【発展学習の解説】
 (1)「健康格差」について調べてみましょう。
 厚生労働省は健康格差を「地域や社会経済状況の違いによる集団における健康状態の差」と定義しています。
 「なぜ君は病に…」の連載の中では「低所得の高齢者ほどうつ状態になる割合は高い」「非正規雇用者は、正社員よりも糖尿病網膜症の悪化のリスクが1・7倍高い」「世帯収入が低いほど医療費を負担と感じ治療を中断する割合は高い」といった実態が紹介されています。
 (2)記事を読んだ感想や意見を下野新聞「読者登壇」に投稿しましょう。340字で投稿文を書くときの構成例を紹介します。
 〈構成例〉
 (1)読んだ記事の紹介 80~90字程度
 (2)感想や意見、身近な事例の紹介 140字程度
 (3)理想(このような社会になってほしい)や展望(私は将来に向けてこんなふうに考えていきたい、このように行動したい) 100~120字程度