手作りマスクを持つ高野さん(左)と大武さん

 新型コロナウイルス感染拡大でマスクの品薄が続く中、栃木県那須塩原市西栄町で格闘技ジム兼接骨院を営む高野剛(たかのつよし)さん(43)と大家の大武ツヤ子(おおたけつやこ)さん(86)は、マスクを譲り合うプロジェクトを進めている。手作りマスクを無償で配布しているほか、来週にもトイレットペーパーとマスクを交換する活動を始め、新品マスクを集める。集まったマスクは市に寄贈する予定だ。

 日に日に拡大する新型コロナ感染症に危機感を募らせた高野さん。今月上旬に「何かできないか」と思案し始めると、大武さんのことが頭に浮かんだ。元手芸店主の大武さんにとって裁縫はお手のもの。「大武さんならマスクが作れる」と協力を呼び掛けると、大武さんも快諾。「与え合い、助け合う」思いでプロジェクトが始まった。

 高野さんがマスクの材料となる生地を集め、大武さんが製作。これまでに800枚ほど作り、ジム兼接骨院で無償配布した。大武さんは「『本当にありがとう』と言われるとうれしい」と照れ笑いを浮かべる。

 一方で、個人では製作枚数に限界もあるため、物々交換を思い立った。マスクと交換するトイレットペーパーは高野さんが自費で購入する。「譲れるマスクが少しでもあれば協力してほしい」と呼び掛けている。

 高野さんがこの活動を「Giving Mask Project」と名付けて会員制交流サイト(SNS)で発信すると、全国のジムやNPO法人などが賛同。現在、北は北海道、南は福岡県まで9都道県で同様の活動が行われているという。

 (問)格闘技ジムFCY’s/接骨院0287・48・6355。