外と接触する物流担当者が食事をする食堂のエリア(手前)=17日午前、宇都宮市(アキモ提供)

 新型コロナウイルス感染の拡大に伴う緊急事態宣言の全国拡大を受け、県内企業も感染対策に神経をとがらせる。社員らが工場や事業所に来ないと業務が成り立たない製造業や運送業などテレワークへの移行が難しい企業は、従来の対策に加え、何を強化できるのか、知恵や工夫を駆使して難局を乗り切ろうとしている。

 野菜加工食品のアキモ(宇都宮市)は3月中旬から従業員以外の出入りを禁止した。「発酵食品を作っているので菌に対しては普段から徹底して管理してきた。今回はそれに上乗せして対策を行っている」と秋本薫(あきもとかおる)社長。本社入り口には手洗い専用の水道を新設した。食堂も製造と物流のゾーンを区分けしている。

 秋本社長は「(これまでは)3密の場所には行かないようにとしか言えなかったが、今後は法的にも自粛を求めていると指示することができる」と、従業員への指導を強化する考えだ。

 ばね製造の村田発條(宇都宮市)は、役員が対策を毎日話し合う。宣言翌日、安在裕志(あんざいひろし)社長が「従業員の命を守るためにも感染予防と拡散防止の決め事をきちんと行い、メーカーとして供給責任を果たせるように」と改めて指示した。

 従業員約200人が勤務する本社は、新たな取り組みを始める。食堂での昼食を2班に分け20分ずらすことで「密」を避け、社員の検温も実施する。

 関東一円で配送を手掛ける高野商運(さくら市)は当初から感染リスクを警戒した。宣言後、高野和久(たかのかずひさ)社長はマスク着用、手洗い、検温など対策の徹底を再度指示した。また、納品先と接する従業員にはマスクを新たに50枚ずつ配布した。

 高野社長は「物流は(災害など)どんなことがあっても止めてはいけないので、当社から感染者を出すわけにはいかない」と話している。