フォークリフトの免許を取得した野中さん(右)と宮田さん

 栃木県栃木市の女性職員2人が、災害時の復旧活動に役立てようとフォークリフトの免許を取得した。2人は昨年の台風19号で、災害ごみの処理や避難所の運営を担当し、復旧の大変さを痛感。「自分たちで何かできることはないか」「もっと力になりたい」という気持ちが、2人を動かした。

 免許を取得したのは、野中繭実子(のなかまみこ)さん(50)と宮田若美(みやたまさみ)さん(52)。

 昨年の台風19号で県内最大規模の被害を受けた市は、各課総出で職員が日々の災害対応に奔走した。当時、議会事務局議事課に所属していた野中さんは、災害ごみの処理を担当。汚水に漬かった畳を4人がかりで運搬するなど、想像を超える力仕事に追われた。

 そんな中、別の女性職員がフォークリフトを使って、災害ごみをトラックへスムーズに運んでいることを知った。野中さんは「これなら女性でもできる。力でなく技術で貢献しよう」と、免許の取得を決意。災害対応が落ち着いた今年1月に友人の宮田さんを勧誘した。

 宮田さんは昨年度、公民館課で避難所を担当。避難者から、被災地の後片付けが大変な状況を聞いており、野中さんの誘いを快諾した。2人は2月から、休日を使って計4日間、小山市内の教習所に通った。周囲に女性はほとんどおらず、慣れない操縦で不安の中、教官たちからの「志だけで合格だ」という言葉に背中を押されたという。

 4月、野中さんはシティプロモーション課、宮田さんは子育て支援課に異動となった。免許取得後、まだフォークリフトを使う機会は訪れていない。2人は「活用機会が無いことが望ましいこと。でも、災害時には貢献したい」と声をそろえた。