買い物カートの消毒作業をする店員=17日午後、小山市城東6丁目の「フードオアシス・オータニ小山店」

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の全国拡大から一夜明けた17日、より強制力のある外出自粛要請など県の緊急事態措置の概要が明らかになった。「生活の維持に必要」とされたスーパーでは感染症対策を強化する動きが広がり、さらなる打撃が懸念されるタクシー業界からは悲鳴が上がる。カラオケ店やネットカフェなどの遊興施設は休業が加速し、終わりの見えない闘いに疲労の色が濃くなっている。

 17日午後、小山市城東6丁目の「フードオアシス・オータニ小山店」。入り口に置かれたアルコール消毒液を手指に塗り込み、客が店内へ入っていく。その傍らで買い物かごやカートを消毒する従業員。室井信行(むろいのぶゆき)店長(48)は「お客さまにも従業員にも感染者は出さない」と表情を引き締めた。

 緊急事態宣言で国が「特定警戒」と位置づけた茨城の県境は、同店から車で数分の距離。茨城での外出自粛強化による来店客の急増や、デマなどによる買い占めなども懸念したが、混乱はないという。

 特定の時間帯に客が集中するのを避けるため、18日からタイムセールは中止に。レジは客との間に飛沫(ひまつ)感染を防ぐ透明なフィルムを設け、従業員はビニール手袋の着用を徹底した。室井店長は「暮らしにスーパーは欠かせない。安心してもらうために万全を期したい」と力を込めた。

 「廃業が現実味を帯びてきた」。95社が加盟する県タクシー協会が4月に行った調査では、営業収入が約7割減った加盟社もあった。人の動きが止まればさらなる打撃は避けらず、同協会は「国や自治体は早期に補償策を打ち出してほしい」と訴える。

 県は17日夜、原則的に遊興施設や劇場などの休止を要請。飲食店での酒類の提供は「午後7時まで」と求めた。

 宇都宮市東宿郷2丁目のカラオケ店「歌うんだ村宇都宮東口店」は4月の売り上げがほぼゼロの状態で、15日に閉店を決めた。村山信行(むらやまのぶゆき)店長(50)は「昼間の客層だったシニアが来なくなり、夜も全然。独立採算型のフランチャイズには厳しい」と漏らす。

 那須塩原市のネットカフェは、3月以降の売り上げが半減した。休業すればそれもなくなる。担当者(38)は「このままでは家賃すら払えない」と嘆いた。

 県内パチンコ店が加盟する県遊技業協同組合は「今のところ通常営業を続けているが、知事から要請があれば適切に対応したい」とした。