臨時休業の張り紙を案内板に貼る南ケ丘牧場のスタッフ=17日午後5時34分、那須町湯本

 全都道府県への緊急事態宣言拡大から一夜明けた17日、観光地・那須ではレジャー施設が相次いで休園や休業を発表し、日光市の世界遺産「日光の社寺」の2社は拝観停止期間の延長を決めた。「やむを得ないが、いつまで続くのか」。決断を迫られた関係者は苦しい胸の内を明かした。

 「まるで引導を渡されたようだ」。18日から5月8日まで臨時休園に踏み切った那須町大島の那須どうぶつ王国の鈴木和也(すずきかずや)総支配人(58)は肩を落とす。「感染拡大防止に協力する思いと、地域経済を守りたいという二つの気持ちがある」

 これまで週休3日にし、稼働する従業員の数も半分に減らしながらギリギリの状態で営業を続けてきた。

 しかし、16日の首相会見でゴールデンウイーク(GW)中の人の移動を減らす言及があったことで同日夜に休園を決断。今後は「全国一律でなく、地域の実情に合わせて宣言解除などを決めてほしい」と望んだ。

 同町湯本の南ケ丘牧場も18日から5月6日まで臨時休業に。GWは年間の1割以上を売り上げる稼ぎ時だが、吉成奈央(よしなりなお)広報担当(39)は「従業員と来場者の健康を優先した」と話す。

 東日本大震災などでも年中無休を続けてきたといい「長期の全営業施設の休業は初めて」。吉成さんは「緊急事態の期間が延びないことを願うが、正直難しいのでは」と声を落とす。同町高久丙の「那須りんどう湖レイクビュー」は「5月6日までの想定で来週から休園を検討中」とした。

 日光東照宮と日光二荒山神社は17日、22日までの拝観停止期間を5月6日まで延長することを決めた。日光山輪王寺も同日までの延長を検討中。東照宮の稲葉尚正(いなばたかまさ)権宮司は「人の流れを止めることが大切ということなので、延長せざるを得ない」と説明した。

 同市今市の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の商業施設では、GWのオープン5周年イベントを秋に延期することを決めた。伊沢司朗(いざわしろう)施設長は「商売としては厳しい状況になるが、感染を長引かせないためにも仕方がない」と話した。

 日光市は17日の対策本部会議で、公共施設の観光案内所を今月20日から5月10日まで閉鎖することを決めた。