デジタルサイネージ(電子看板)に表示された緊急事態宣言拡大のニュース=16日午後6時30分、宇都宮市本町(超広角レンズ使用)

 「もっと早く出せたはずだ」「長い道のりになる」。栃木県内の感染者が40人を超える中、発令された全国への緊急事態宣言。県民からは政府の対応への不満、社会的影響への不安がうずまく一方、一刻も早い終息を願い、感染抑制への効果に期待する声も上がった。

 「対策が後手後手になっている。もっと早く、全国一斉に発令するべきだったのでは」。大田原市、無職高田裕(たかだゆたか)さん(64)は不満を隠さない。それでも「どの地域でも危機感を共有し、本気で取り組まなくては感染拡大は防げない」と話し、全国への宣言拡大が「国内の危機感の共有につながるのでは」と期待した。

 栃木市、郵便局員青木好美(あおきよしみ)さん(53)も「遅い。何もかも後手に回っている印象」と語気を強めた。孫が通う保育園は今のところ開園しているが、「宣言に伴って休園になれば、息子の家族と交代で面倒を見なければならない」と戸惑った。

 「終わりが見えない闘いになるかもしれない」。足利市、診療放射線技師原島佑輔(はらしまゆうすけ)さん(43)は事態の長期化を憂慮する。「職場にウイルスを持ち込めないプレッシャーや危機感と常に闘っている」と精神的疲労を打ち明け、「宣言で休校期間が長引いたら、息子は進級できるのだろうか」と不安は尽きない。

 日光市、旅館経営小暮玲子(こぐれれいこ)さん(67)は「感染状況を考えると仕方がない」とし、「効果は分からないが、早く終息するよう毎日願っている」。経営する旅館は開店休業状態といい、「国などは何らかの支援を」と求めた。

 小学生の息子2人がいる宇都宮市、主婦入野美紀(いりのみき)さん(38)は「県内でも急に感染者が増えてきたと感じていた。出してもらえて良かった」と歓迎する。感染予防のため外出を最低限にするよう努めてきたという。「緊急事態宣言が発令されてもスーパーはやっているし、生活はあまり変わらないと思う」と冷静に受け止めた。

 公共交通を使わないなど感染防止に努める同市、大学2年福田奈央(ふくだなお)さん(19)は「本当は出掛けたいが、同居する祖父母のためにも我慢する」と気を引き締める。県内の人出は減っていると感じており、「県民の意識がさらに高まってほしい」と願った。