パソコンの画面越しに実施する服薬指導

 新型コロナウイルス感染症への対策の一環として、栃木市内外で薬局などを運営する「メディカルグリーン」(片柳町1丁目)は16日までに、テレビ電話などを活用したオンラインでの服薬指導を始めた。患者と直接対面することなく処方でき、患者と薬剤師双方の安心感の醸成にもつながる。同社の大澤光司(おおさわこうじ)社長(59)は「特例として認められたばかりで、先進的な取り組み」と話す。

 新型コロナの感染状況を踏まえた政府の特例措置として、このほど医師、薬剤師による電話や情報通信機器での診察、服薬指導が可能になった。

 同社は薬局、医療機関、患者をつなぐ会員制のオンライン診療システム「CLINICS(クリニクス)」を活用。同システムを提供している東京都内の企業によると、県内薬局での服薬指導での活用は初めての事例という。

 患者が事前に日時を予約し、薬剤師とテレビ電話をしながら服薬指導を受けるシステムで、薬は後日、患者宅へと郵送される。支払いもクレジット決済のため、双方が直接対面することはない。

 同社は13日、運営する大沢調剤薬局片柳店で市内の女性(41)に対し、オンラインでの服薬指導を初めて実施した。プライバシー保護のため薬剤師はヘッドホンを使い、パソコンの画面越しに患者の表情を見ながら薬を処方した。

 処方後実施したアンケートで、女性からは「思ったより簡単」との声が届いた。担当した薬剤師の柴山(しばやま)いくみさん(26)は「表情を見られる一方、接触が無く、安心感があります。ただ、高齢者には操作の不安がある方もいると思う」と振り返った。

 大澤社長は「感染予防の観点でも、選択肢の一つとして広がってほしい」と話した。現在、実施は同店のみだが、運営する市内外の全15店舗でも実施する方針という。