ドラムヘッドの材料を使ってフェイスシールドを製作した尾上社長

ドラムヘッドの材料を使って製作したフェイスシールド

ドラムヘッドの材料を使ってフェイスシールドを製作した尾上社長 ドラムヘッドの材料を使って製作したフェイスシールド

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、栃木県那珂川町小口にある国内唯一のドラムヘッドメーカーのアサプラ(尾上敏幸(おのうえとしゆき)社長)が、ドラムヘッドの材料を活用し医療現場向けの「フェイスシールド」を製作した。製品を見た県医師会から「飛沫(ひまつ)感染防止に効果がある」と評価され、200個を無償提供した。今後医療現場から要請があれば、追加生産し販売する予定だ。

 フェイスシールドは、顔全体を覆う医療用防護マスク。同社の製品は透過性が高く適度な硬度のあるプラスチックフィルムを使用しており、熱に強くアルコール消毒液による変化もなく、繰り返し使うことができる。

 直径30センチほどの円形フィルムに空いた穴に眼鏡フレームを通して使用する。シールドと顔に隙間が生じるため、完全に感染を防ぐことはできないが、飛沫を直接浴びることは防げる。

 同社の本業であるドラムヘッドは打楽器の打面膜で、新型コロナウイルスの感染拡大による音楽ライブや演奏会の中止の影響を受け、売り上げが半減しているという。こうした中、尾上社長(75)は「コロナで大変な医療現場に私たちの技術が役に立つのではないか」と考えた。

 医療現場でフェイスシールドが不足する中、製品は県医師会のほかに県歯科医師会や県薬剤師会、県看護協会も関心を示しているという。同社は注文を受け次第増産体制に入る考えだ。