開帳された薬師如来座像(中央奥)の前で護摩をたき、新型コロナウイルスの早期終息などを祈念する中川住職(左)

 日光開山の祖勝道上人(しょうどうしょうにん)の生誕地と伝わる栃木県真岡市南高岡の仏生寺で12日、薬師堂に安置されている県指定文化財で市内最古の仏像とされる木造薬師如来座像が開帳され、中川智学(なかがわちがく)住職(43)が新型コロナウイルスの早期終息などを祈願した。

 秘仏の薬師如来座像(像高83・5センチ、肩幅37センチ)は平安時代後期の作とされ、眼は彫眼で小粒の螺髪(らほつ)は整然と刻出されている。開帳は元日と4月の第2日曜のみで、上人をしのぶとともに元日は家内安全、4月は交通安全を例年祈念しており、今回は早期の終息も祈願した。

 開帳した薬師如来座像前の護摩壇で法衣姿の中川住職は、護摩をたきながら厳かに読経を上げ、太鼓もたたいて奉納した。地元の檀長ら数人が参列し、神妙な表情で焼香した。

 中川住職は「新型コロナウイルスの影響で参列者は限定的にした。感染拡大が人々の心まで壊してしまうことを仏教界でも懸念している。まずは感染しないことと、感染された方の回復を祈りつつ、早期の終息を祈念した」と話した。