新型コロナウイルス感染症の影響で来夏に延期が決まった東京五輪。約1万人がトーチをつなぎ、121日かけて47都道府県を巡る計画だった聖火リレーも延期となった。当初の計画通り3月26日に福島県をスタートしていれば、本県では同29、30日の2日間に計約190人が16市町を巡り、本紙もリレーの様子やランナーの表情を県民に届けることで五輪ムードを盛り上げるはずだった。

 五輪延期が決定されたのは、スタートが目前に迫った同24日。翌日付の本紙では、本県出身のアスリートのほか、ランナーたちの複雑な思いを伝えた。「心が折れてしまう」。103歳の箱石(はこいし)シツイさん(那珂川町)の言葉が胸に刺さった。

 本来なら、きょう15日は大阪府内をトーチが巡っていた。その大阪は現在、緊急事態宣言の対象区域の一つとなっている。国内外で感染の拡大が続き、来夏開催を楽観視できる状況にはない中、感染予防の意識を高めるなど今できることに努めていくしかない。安心して走れる環境の中で、トーチを掲げるランナーの笑顔が見られる日を思いながら。