車の往来も少なくなった二社一寺の門前町=13日午後、日光市下鉢石町

 「影響は大きい」「二社一寺が頼みの綱だったのに」-。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日光東照宮(日光市山内)などが14日からの拝観停止を発表した13日、地元の観光関係者らは肩を落とした。日光への観光客は政府の緊急事態宣言を受けて、減少を続けている。飲食店などからは「さらなる打撃になる」「補償や支援が見えないと、どうしようもない」と悲鳴の声が上がった。

 「(社寺の)関係者も断腸の思いだろう」。世界遺産「日光の社寺」の近くで土産品や食事を提供する「きしの」の店主岸野房子(きしのふさこ)さん(70)はこう漏らした。店は9日から休業中。「拝観停止なんて今までなかった。早くコロナが終息してもらいたい」と願っている。

 日光二荒山神社の神橋近くの喫茶店「本宮カフェ」のオーナー若林隆幸(わかばやしたかゆき)さん(63)は「衝撃です」と驚きを隠せない様子。「休業も考えたが、スタッフの生活を考えるとそれも難しい」。テラス席のみを使うなど規模を縮小して、営業を続けるという。

 「観光地の顔なので影響はあると思う」とレストラン「明治の館」の担当者。感染対策として、15~24日の営業時間の短縮などを決めた。

 同市内で飲食店を営む50代男性は「このままでは廃業する店が出てくる。行政には、上下水道料金の減免など早急に支援策を考えてほしい」と訴えた。

 ホテル「日光千姫物語」などを経営する「春茂登グループ」の根本芳彦(ねもとよしひこ)社長は「(拝観停止は)現状を考えるとやむを得ないと思う」と受け止める。同ホテルでは13日、従業員が宿泊の予約客に電話を入れ、拝観停止の情報を伝えた。拝観停止がいつまで続くのか、心配は尽きない。「かき入れ時のゴールデンウイークまで続くと致命的だ」

 日光市観光協会日光支部の仁平芳宏(にだいらよしひろ)所長補佐(45)は「二社一寺イコール日光と思われている。拝観停止で、日光全体(の店など)が閉まっていると思われるのではないか」と影響の大きさを懸念した。