小山市間々田の奇祭「間々田のじゃがまいた」について主催者は11日、今年5月5日の開催中止を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため。江戸時代から続く地域の伝統行事で昨年、悲願の国重要無形民俗文化財に指定されたばかりだった。戦時中も中断されたことはなく、約400年の歴史の中で初めての「苦渋の決断」となる。

 「間々田のじゃがまいた保存会」と関係自治会の実行委員らが11日夜、市内で会議を開き、中止することを確認した。

 五穀豊穣(ほうじょう)と疫病退散を祈願し、地域住民が一丸となって毎年実施してきた。自治会ごとに中学生が中心となって竹やワラ、シダの葉で全長約15メートルの「蛇(じゃ)」を作り「ジャーガマイタ、ジャガマイタ」の掛け声とともに地域を練り歩く。

 計7体の蛇が間々田八幡宮(はちまんぐう)に集まり、池に入って水浴びをする「水飲みの儀」には毎年多くの見物客や写真愛好家が集まり、昨年は約1万人が訪れた。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当初は儀式を省略して自治会ごとに縮小して実施することも検討。しかし、保護者から感染を懸念する声が寄せられたことや東京などに政府の緊急事態宣言が出されたことを受け、中止を決定した。

 保存会の五十畑正一(いそはたまさいち)会長(83)は取材に「苦渋の決断。どうすることもできない。400年の伝統を先輩たちから引き継いできたが、やむを得ない」と葛藤をにじませた。