新型コロナウイルスの感染拡大を受け、7月24~26日に那須烏山市で開催予定だった「山あげ祭」が中止となることが10日分かった。同日夜、山あげ祭実行委員会と烏山山あげ保存会が緊急合同会議を開き、中止を決めた。

 山あげ祭は国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の「烏山の山あげ行事」を行う祭りで、毎年約10万人が訪れる夏の風物詩。関係者によると、戦時中に中止されたことはあったが、戦後は初めてという。

 会議後、同実行委員会の三森文徳(みもりふみのり)委員長は「規模を縮小して実施しても本来の祭りの形から外れてしまう。苦渋の判断だ」、同保存会の島崎利雄(しまざきとしお)会長は「残念の極みだが、現状では準備作業も困難。中止もやむを得ない」と話した。

 今年の山あげ祭の初日は東京五輪の開会式と重なっていたため、関係者は東京五輪で日本を訪れた外国人を呼び込もうとしていた。しかし五輪が延期され、県内でも新型コロナウイルスの感染が止まらず、中止を余儀なくされた。

 450年以上の歴史を持つ山あげ祭は、烏山地区中心部を移動しながら行う国内最大級の野外歌舞伎が特徴。「烏山の山あげ行事」は2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された。