住民が参加、調査して作製した防災マップを持つ山菅会長(右)と福田プロジェクトリーダー

 【鹿沼】2015年の関東・東北豪雨、昨年10月の台風19号で水害の出た東部地区。同地区自治会連絡協議会は、地域住民が自らの足で集めた地区の危険箇所の情報などをまとめたA2サイズの「東部地区各町防災マップ(水害編)」を作製した。「自分の大切な人を守る」を合言葉にアンケート、現地調査などを行い、危険箇所が一目で分かるようにし、防災の基礎資料なども掲載した。同協議会の山菅昭八(やますがしょうはち)会長(87)は「地域の危険情報を網羅したマップとなった。これをきっかけに防災について普段から考える機会としたい」と話す。

 同地区は、市中心部を流れる黒川の東西に位置する12町内で構成。関東・東北豪雨や台風19号時は黒川や周辺の河川があふれ、建物への浸水や道路が冠水。指定避難場所への避難が阻まれたケースもあった。

 今回の防災マップは市の「地域の夢実現事業」で、安全安心なまちづくり事業として取り組んだ。各世帯に「自分でできること」「関心のあること」をアンケート。圧倒的に多かったのは「身近な防災」だった。

 防災マップは12町内を5ブロックに分け5種類作製。住民らに呼び掛け、班ごとに図面、カメラ持参で町内の「まち歩き」を実施、避難時の危険箇所などを探った。

 過去の浸水箇所ほか、ふたのない側溝などを確認し市のハザードマップに記入。注意書きとして「ガ」(急傾斜地、崖地)、「落」(水路に落ちやすい)、「ブ」(崩れそうな古いブロック、石塀、倒木)、「暗」(夜は暗くて見えにくい)-など一文字、写真を入れ視覚に訴えた。資料編として風雨の強さと想定被害、警戒レベルの指針なども加えた。

 貝島町自治会長でマッププロジェクトリーダーの福田恭久(ふくだやすひさ)さん(70)は「多くの住民が参加してくれ完成した。災害時の心構え、そして担い手、人材育成も目的の一つ」と言う。

 マップは5種類3500部作製し各世帯に配布。本年度は「地震編」のマップを作る予定で今後、防災・避難訓練も行う。