レーシングチームを設立し、今季のレース参戦を目指す平木湧也さん(左から2人目)、玲次さん(左)ら

 昨季末で撤退した栃木県茂木町林のレーシングチームの跡地と建物に、水戸市出身の20代のレーサーの兄弟が新チームを設立した。今季の自動車レース参戦を目指している。幼少時からレースの世界で腕を磨いてきた2人が、国内最高のレースの舞台を目指して夢を追う。

 チームの名は「HELM MOTORSPORTS(ヘルムモータースポーツ)」。ドライバーは平木湧也(ゆうや)さん(24)と弟の玲次(れいじ)さん(22)。1学年違いの仲のいい兄弟だ。

 2人は車好きの父の影響で、4歳と3歳でレーシングカートに乗り始めた。共に中学生の時、地方カート選手権東地域シリーズチャンピオンになって以降、全日本カート選手権やフォーミュラカーのF4、スーパーGTなどを舞台に戦ってきた。

 2016、17年に所属し、林にあった「ル・ボーセモータースポーツ」の坪松唯夫(つぼまつただお)元社長とは同郷でチームを離れても親しく、土地建物と車両等の譲渡を受けた。十分な蓄えも実績もないが「やりたい」という2人の熱意を、水戸市で事業を営む父が資金支援しマネジャーとメカニックを加え4人体制で2月にチームを設立した。坪松さんからも後押しを受けている。

 今季は2人でスーパー耐久シリーズに、玲次さんがFIA-F4選手権に参戦する予定だ。国内最大規模で、ツインリンクもてぎで最終戦が行われるスーパーGTシリーズにいつか2人で自分のチームから参戦するのを目標にしている。

 チームの4人は平均25歳と若い。レースには多額の資金が必要で、冷めた目で見られることもあるが、2人は「人生の大きなチャレンジ。不安だらけだが覚悟はある」と意に介さない。新型コロナウイルスの影響でレース日程が決まらず先が見えない日々も「やるべきことをやる」と前を向く。

 チームは「地域密着」を掲げている。地元の栃木と茨城で交通安全啓発活動など地域貢献活動にも力を入れることにしている。