臨時休校で実施できなかったワークテスト。新年度に教材として活用する=27日、宇都宮市昭和小

 間もなく新年度が始まる。児童生徒の進級・進学を前に、新型コロナウイルス感染症対策の臨時休校で指導できなかった学習内容をどう補うかが教育現場の課題となっている。県内各校は夏休み短縮や時間割変更などさまざまな方法を検討している。

 「学年末のワークテストが実施できなかったのは残念」。27日、宇都宮市昭和小。浪花寛(なにわひろし)校長は山積みになったテストを見つめた。学年によっては10種のテストが手つかずのまま、新年度を迎える。

 国からは、臨時休校によって指導できなかった内容を可能な限り補うよう通知が出ている。市町村教委もそれぞれ指導方針を出しているが、授業進度は学級レベルで異なるため、具体的な対応はおおむね学校に委ねられている。

 同校は今年の夏休みを3日短縮する。休校中に宿題とした漢字などの定着状況を確認しつつ、新年度の関連科目に未学習内容を織り込んでいく。積み残したワークテストなども活用する予定だ。

 浪花校長が「引き継ぎが重要」とするのは、中学に進学する6年生。理科の「発電と電気の利用」など学習できなかった内容を進学先に申し送った。中学校は入学生の全出身校の学習状況を取りまとめ、関連する単元の中で補うことになっている。

 同市陽西中では、数学の「資料の分析と活用」(1年)、「確率」(2年)などが未学習。今後の学習に支障が大きいため、新学年の早い時期に時間割を一部変更して授業を行う。それによって押し出された内容は夏休みの2日間短縮で調整する。

 足利市教委は4月9~17日に前学年で未学習の内容を指導するよう、今月23日の臨時校長会で各校に示した。係決めなどの学級活動を中心とした特別時間割に教科学習が組み込まれる格好だ。

 このほか那須町も夏休みなどの短縮方針を公表。那須烏山市も夏休みの大幅短縮を検討している。野木町は小学校で「朝の時間」を活用し、上三川町は予備時数を充てるという。

 感染状況が見通せない中、現場では備えの必要性が再認識されている。浪花校長は「今回の臨時休校を教訓に、有効な家庭学習のアドバイスなどできることを臨機応変にやっていきたい」と話している。