サイネージに表示された五輪延期に関連するニュース=25日午後、宇都宮市本町

 「残念だが仕方ない」「来年もっといい五輪に」。新型コロナウイルス感染拡大による東京五輪・パラリンピックと聖火リレーの延期決定を受け、県民からは25日、現状を受け止め、仕切り直しに向けて期待する声が上がった。一方、当選した観戦チケットやボランティアはどうなるのか、何よりウイルスは終息しているのか、懸念も広がった。

 「選手が安心して良いパフォーマンスができる環境で開催してほしいと思っていた」

 男子サッカーなど五輪とパラリンピックの計3競技でチケットが当選していた宇都宮市一条3丁目、NPO法人代表理事岩井俊宗(いわいとしむね)さん(37)は延期を正しい判断と受け止める。「会場の調整をはじめ、支える人、ボランティア、チケット購入者など楽しみにしていた人たちがもう1年、力を合わせてさらにいい五輪にできたらいい」と2021年開催に期待を込めた。

 佐野市奈良渕町、会社役員中村龍太郎(なかむらりゅうたろう)さん(60)も「残念だが、世界的な感染の状況を見れば、選手も来られないし延期の判断は当然だ。聖火リレーも1年間走り続けるわけにはいかない」と理解を示す。柔道、競泳、体操などのチケットを「申し込める最大限」応募するほど楽しみにしていた。「当選者のチケットは当然そのままにすべきだと思うが、来年だと行けない人の救済はどうなるのか。(大会後マンションになる予定の)選手村も大きな問題」と気に掛ける。

 宇都宮大教育学部2年阪口菜緒(さかぐちなお)さん(21)は、ハンドボールの会場となる国立代々木競技場でボランティアとして大会を支えるはずだった。

 「熱気や感動を将来教員になって子どもたちに伝えたい」と思っていたが、1年後だと「就職活動などでちょっと厳しいかな」とぽつり。「タイミングが合えばまた必ず挑戦する」と開催時期などを見据える。

 家族でパラリンピックの車いすテニスを見に行くはずだった那須塩原市一区町、飯島(いいじま)逢生(あおい)ちゃん(6)は「見に行きたかったけど、来年が楽しみ」。母親は「選手はどうモチベーションを保つのだろうかと思うが、子どもには生の試合をみせてあげたい」とし、「感染状況がこれ以上悪化して、中止になることだけはあってほしくない」と願った。