新型コロナウイルス感染症防止のため講じた全国一斉の臨時休校を巡り、文部科学省が学校再開に向けた指針を公表した24日、県内の児童生徒や保護者は「学校生活がようやく始まる」と安堵(あんど)する一方、「感染拡大は続いているのに…」と不安も口にした。再開が決まった教育現場は「引き続き感染症対策を徹底していく」とし、児童生徒が安心して登校できる新年度へ向けて対応を強化している。

 「急に休校になったり、今度は再開になったり。先生も振り回されてかわいそう」。24日午後、塾で自習していた石橋高2年佐藤星弥(さとうせいや)さん(17)は「休校や再開の理由を、国はしっかり説明してほしい」と冷静に語った。

 3月2日から臨時休校とした県立学校のほか、宇都宮や足利市、野木町などの公立学校は4月から学校を再開する。佐藤さんは「授業や部活の再開はうれしいが、休校中の遅れをどれだけ取り戻せるか」と不安も口にした。

 小学3年の長女を育てる宇都宮市江野町、パート猪口真知子(いのぐちまちこ)さん(46)は「再開と聞いて正直、ほっとした」。学校へ行けないストレスを長女が抱えているように感じたという。一方で「感染が終息しているとはいえず、不安も残る」と複雑な胸中も語った。

 国の指針は学校再開の条件として「換気の悪い密閉空間」などを避けるように指導している。足利市西中の宮本歩(みやもとあゆみ)校長(57)は「指針は感染対策の内容が網羅されている」と受け止め、給食時に生徒が向かい合わないようにするなど「できるものからしっかり対応していく」と強調した。

 大田原女子高は「あくまでも緊急事態は継続しているという認識。密集状態を作らないなど、十分に対策する」。宇都宮市昭和小は「机同士の間隔を広げたり、小まめな手洗いを徹底したりして、感染リスクを最小限に抑えたい」と警戒を続けている。