県県土整備部は24日、台風19号で甚大な被害が発生した県内5河川について、改良復旧事業の対象に決まったと発表した。国の別の特別緊急事業と合わせると計25・6キロが対象となり、事業費は約341億円。最長で2024年度までに、川底を掘り下げる河道(かどう)掘削や堤防のかさ上げといった改良工事を実施する。宇都宮市の田川と栃木市の巴波川については対策工法の検討を継続し、21年度の事業着手を目指す。

 災害復旧事業は従前の機能を回復させる原形復旧が原則で、費用の3分の2は国が負担する。原形復旧だけでは効果が限定的な場合、一定の条件で改良工事を伴う改良復旧事業を行う。改良費は2分の1を国が負担する。

 今回対象となったのは、栃木市の永野川、佐野市の秋山川、那須烏山市の荒川、鹿沼市の思川、壬生町の黒川の5河川。秋山川は河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)の対象にもなっている。

 激特事業分を含む5河川の改良事業費約341億円のうち、改良費は約281億円。通常の災害復旧事業分に当たる災害費は約60億円となっている。

 最も大規模なのは永野川で、事業対象は4カ所の堤防決壊地点を含む栃木市大平町から皆川城内町の10・6キロ。事業費は約192億円で、23年度まで河道掘削や堤防のかさ上げなどを行う。秋山川が3・0キロで約62億円、荒川が5・9キロで約60億円だった。

 中心市街地に浸水被害をもたらした田川と巴波川は河川改修に向け、国や市を交えて検討会を立ち上げ、対策工法の協議を続ける。台風19号の県内河川被害で、国が836カ所で実施した災害査定の決定額(災害費)は約334億円だった。