沖縄県から全国に感染が拡大しているはしか(麻疹)。日本は世界保健機関(WHO)から国内由来の感染がない「排除状態」と認定されているが、海外から持ち込まれる麻疹ウイルスが発生原因となっている。今、特に注意が必要なのは、予防接種が不十分だった28~45歳の人。白鴎大教育学部の岡田晴恵(おかだはるえ)教授(感染症免疫学)は「母子手帳で予防接種歴を確認して」と呼び掛ける。

 岡田教授によると、はしかは10日ほどの潜伏期間の後、風邪のような症状が出て、口の中に白い小さな斑点(コプリック斑(はん))ができるカタル期に入る。一時解熱した後に再び高熱が出て、赤い発疹が全身に広がる。通常7~10日ほどで回復するが、肺炎や脳炎の合併症を引き起こしやすい。まれに感染してから数年~数十年後、死に至る亜急性硬化性全脳炎(SSPE)になることもある。

 ウイルスの感染力が非常に強いため、予防はマスクや手洗いでは不十分。唯一の手段がワクチン接種だ。1回接種ではおよそ20人に1人が免疫を獲得できないため、現在の定期接種は1歳と小学校入学前1年間の2回行われている。