獨協医大病院ハートセンター(井上晃男(いのうえてるお)センター長)が4月、ポンプ付きカテーテルを使い心臓機能の回復を図る治療を北関東で初めて実施したことが22日までに、同センターへの取材で分かった。従来のカテーテルよりも心臓や身体への負担が少なく、血液の循環を補助でき、短時間で急性心筋梗塞などの治療につなげることが可能という。同センターによると、4月末現在で、ポンプ付きカテーテルによる治療ができるのは全国で15施設という。

 ポンプ付きカテーテルは「インペラ」と呼ばれるもので、細長い管に小型モーター内蔵のポンプが付いている。太ももの血管から先端を左心室に送り、血液を吸い込んで大動脈へと送り出す。心臓の動きに近いのが特徴という。国内では昨年10月に大阪大病院が初めて治療に使用した。

 同センターでは4月上旬、急性心筋梗塞の疑いで救急搬送された益子町、男性(74)に対し、初めてインペラによる治療を行った。男性は急激に心臓のポンプ機能が低下して全身が循環不全となる「心原性ショック」を引き起こしており、一刻を争う状況だった。 循環器・腎臓内科の米沢泰(よねざわゆたか)医師らが20分ほどでインペラを挿入。血液の循環と血圧を安定させてショック状態を脱した上で、速やかに冠動脈を広げる心筋梗塞の治療を実施した。4日後にインペラを抜き、男性は現在リハビリ中という。