事件を受けて防犯体制を強化しようと購入した刺股=13日午前、矢板市越畑の「たかはら学園」

 相模原市の知的障害者施設殺傷事件で、横浜地裁が植松聖(うえまつさとし)被告(30)に死刑判決を言い渡した16日、県内の障害者の家族らは「妥当な判決」と受け止める一方、公判で被告が繰り返した障害者に対する差別主張の背景は分からず「判然としない」と複雑な心境も漏らす。事件後、県内でも施設の防犯体制の強化などが進んだ。関係者は事件の影響を振り返りながら「共生社会の実現」をあらためて願った。

 知的障害者の入所施設などを運営する矢板市越畑の社会福祉法人「たかはら学園」の瀬端道男(せばたみちお)理事長(70)は「本当に衝撃的な事件で、死刑と思っていた」と話す。

 同法人では事件後、同市内の施設の入り口などに防犯カメラを設置したほか、刺股を購入した。「事件で犠牲になった方は家族にとって生きる力になっていたはず。死刑で事件は終わりではなく、(被告には)自分のやったことを見つめ直してもらいたい」と語った。