日光市山内の日光山輪王寺は12日、4月2日に行う予定だった伝統行事「強飯式(ごうはんしき)」と、今月20日からの「大猷院」ライトアップの中止を決めた。世界保健機関(WHO)が、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)を表明したのを受け判断した。

 本堂(三仏堂)で行う強飯式は、1200年余受け継がれてきた儀式。修行僧に扮(ふん)した僧侶が「強飯頂戴人(ちょうだいにん)」と呼ばれる参列者に飯を強いる奇習として知られる。今回は僧侶による法要だけ行うという。

 ライトアップは、世界遺産登録20周年記念で日光温泉旅館組合と日光市観光協会日光支部と共催。20~22日、27~29日の6日間、大猷院境内の「二天門」や「夜叉(やしゃ)門」、「仁王門」「唐門」のほか国宝の本殿(金閣殿)と約100基の灯籠を照らす予定だった。同旅館組合の宿泊者には昼間の拝観券を贈る。

 参拝客が激減する中で追い打ちを掛ける状況に、同寺の菅原道信(すがはらどうしん)教化部長(53)は「残念だが、パンデミックとなると中止せざるを得ない」と話している。