新型コロナウイルスの感染拡大で3月中の公式戦再開を断念したJリーグ。再延期の方針が固まったことを受け、J2栃木SCの橋本大輔(はしもとだいすけ)社長が10日、下野新聞社の取材に応じ「厳しい状況。それでも再開へ向け、やれることを努力したい」などと語った。トップチームも11日以降の練習を一時中断する予定で、対応に苦慮している。
栃木SCは既に延期が決まっていた15日までの3試合に加え、18日のアウェー磐田戦と22、29日に県グリーンスタジアムで予定されていた千葉、山口戦の少なくとも3試合が延期となる見通し。
6試合のうちホーム戦は4試合。仮に再開後の代替日程がすべて平日となった場合、「肌感覚で収入面のマイナスは最低2千万円」と橋本社長は分析する。
クラブは今後、五輪期間中も含めた想定される代替日程のケースごとに経営への影響を精査。運営面では消毒液やマスクの確保に加え、座席やスタジアム内トイレの定期的な消毒など、多岐にわたるウイルス拡大防止策を検討するなどし、再開に向けて準備を進める。
一方、チームは11日の練習以降、一定のリフレッシュ期間を設ける方針。田坂和昭(たさかかずあき)監督は「(過密日程による)連戦に向けたシミュレーションをしていく」と語りつつも「選手が不安を抱えていることは否めない」と心境を吐露した。