東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は11日、発生から9年となる。県によると、原発事故などによって避難を余儀なくされ、本県内で生活している人は10日現在、2861人いる。年々減っているものの、ピーク時の1割減にとどまり、ここ数年は減り幅も小さい。長引く避難で本県での暮らしが根付き、帰還が難しくなっていることも一因とみられる。

 県は県外からの避難者に対し、任意で「県在宅避難者登録制度」への登録を呼び掛けてきた。登録者を本県への避難者として把握しているという。原発事故による避難指示区域からの避難者のほか、同区域外からの自主避難者もいる。

 県によると、10日現在の本県への避難者2861人の避難元は福島県が2765人と大半を占める。次いで宮城県75人、岩手県20人、茨城県1人。避難先は市貝町を除く24市町に分かれ、宇都宮市861人、那須塩原市415人、小山市277人の順に多い。

 本県への避難者は、事故から11カ月後の2012年2月に3197人とピークになり、その後は毎年100人未満の減少が続いた。古里への帰還のほか、県内外での住宅建築などを機に、登録の解除を申し出る人が多いという。

 しかし、ここ数年は減少が1桁の年も目立ち、昨年3月から今年3月にかけては1人減にとどまった。ピーク時から現在までは計336人(10・5%)減だった。

 県危機管理課は「いずれは帰還を望みながらも、避難先で仕事や子育てなどを続けるうちに地域とのつながりが強まり、すぐには帰れずにいる避難者も少なくないのではないか」とみている。