メニューは多くはないがナメタカレイの煮付け(中央)など料理はどれも絶品

 古いテナントビルに入る小さな店だが侮ってはいけない。毎夜、カウンターは常連客でいっぱい。その柔らかな「圧」に負けることなく席に着けば、おいしい酒と“さかな”にありつける。

Web写真館に別カットの写真

 店主の土川利春(つちかわとしはる)さん(72)は宮城県名取市の漁師の家の出身。長く本県で魚の仲卸に携わり店を構えた。9日で22年目に入る。開店当初からの「うまい魚を手頃な値段で」との思いは今も変わらない。

 メニューは日替わりで、その日に市場で手に入れた新鮮な魚介が基本だ。事前に頼んでおけば鍋や手作り塩からなど「漁師の家のメニュー」も味わえる。

 この日のメニューは「ナメタカレイ煮つけ」(税込み800円)「平目の刺身」(同)など7品目。カレイの煮付けは日本酒のみの味付けでほのかに甘く、身はふわふわ。ヒラメは超厚切りで歯応えもたっぷり。ヒラメの刺し身の常識を大きく覆された。

 お酒はビールや焼酎など一通りそろうが、お薦めは宮城の日本酒「浦霞 本醸造」。値段はこちらも手頃だが、香りが良く、コストパフォーマンスが最高。ここでも土川さんの目利きが生きている。

 土川さんの「いやいや、うちなんて取材はいいから」との言葉を、プチ常連のよしみで突破したかいがあった。今回もいい酒が飲めた。

 ◆メモ 宇都宮市御蔵町2の16▽営業時間 午後6時~午前0時▽定休日 水曜▽(問)028・632・6411