殺人容疑で再逮捕後、送検される勝又被告=2014年6月5日、今市署

 2005年12月、日光市(旧今市市)大沢小1年だった吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件で、最高裁第2小法廷(三浦守(みうらまもる)裁判長)は6日までに、殺人罪などに問われた鹿沼市西沢町、無職勝又拓哉(かつまたたくや)被告(37)の上告を棄却する決定をした。4日付。裁判官4人全員一致の決定で、状況証拠で有罪を認定し無期懲役とした二審東京高裁判決が確定する。

 上告棄却を受け、勝又被告の弁護団は9日までに、決定を不服として異議を申し立てる方針。弁護団によると、勝又被告は接見で、再審請求にも意欲を示していたという。

 弁護団は上告趣意書で、一審宇都宮地裁の裁判員裁判で議論していない殺害の日時と場所を大幅に広げた予備的訴因で有罪を認定した二審判決には憲法違反などがあると主張していたが、最高裁はいずれも上告理由に当たらないと退けた。

 勝又被告は捜査段階で殺害を自白したが、裁判では一貫して無罪を主張。一審判決は、取り調べの録音録画映像を基に自白は信用できるなどと判断し、無期懲役を言い渡していた。

 一方、二審判決は、録音録画映像を基に犯罪事実を認めた一審判決を批判、違法として破棄した上で一審と同様に無期懲役を言い渡していた。また二審判決は、事件の取り調べ後に実母へ宛てた被告の手紙を重視。「自分で引き起こした事件」「めいわくをかけてしまい、本当にごめんなさい」などとの記述を、殺人を謝罪する内容と捉え、犯人性を認定していた。

 二審判決によると、被告は05年12月1日午後2時38分ごろから同2日午前4時ごろまでの間、栃木県内、茨城県内またはそれらの周辺で、殺意を持ってナイフで有希ちゃんの胸部を多数回突き刺し失血死させた。