CFで資金を募っている小磯郁夫社長(右)と妻の礼子さん=鹿沼市(小磯菓子店提供)

 昨年の台風19号の本県直撃から間もなく5カ月を迎える中、被災して店舗と工場が全壊した「小磯菓子店」(鹿沼市口粟野、小磯郁夫(こいそいくお)社長)は再建に向け、クラウドファンディング(CF)で資金支援を呼び掛けている。集めた資金で当面、たい焼きの移動販売を行い、銘菓「双体道祖神まんじゅう」の復活を目指す。

 双体道祖神まんじゅうは小磯社長が地域の災難を遮る縁起のよい銘菓として発案し、2005年に商標登録した。地域の銘菓として親しまれ、08年には全国菓子大博覧会で会長賞を受賞した。

 浸水被害は15年の関東・東北豪雨に続き2度目。しかも前回の被害を受け、工場店舗移転計画を進める中で被災し、取得した移転先も水没被害を受ける最悪の事態となった。被害額は約6千万円に上るという。

 機械設備を入れて店舗と工場を再建すると、必要な資金は約2千万円になるとみられる。各種補助金や金融支援制度はあるが、小磯社長は「これまでの負債を考えると、これ以上の借り入れはできない」と判断し、たい焼きの移動販売に挑戦することにした。「小資金で開業でき、小豆の味と風味を生かした(自慢の)あんこで他のたい焼きと差をつけられる」と話す。

 CFサイト「レディーフォー」を活用し、集めた資金でキッチンカーを購入する予定。CFの締め切り日は今月19日。目標額は200万円。現在、110万円ほど集まっている。