放課後等デイサービス施設でリズム体操などを楽しむ障害のある子どもたち=4日午前、宇都宮市徳次郎町

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため2日から県内の特別支援学校でも始まった臨時休校は、障害のある子がいる家庭に影響を与えている。共働きの保護者らは4日も「障害児の学童保育」と呼ばれる放課後等デイサービスなどを利用し、日中を1人で過ごすのが困難な子どもの居場所を確保した。施設側も平日午前中から開所するなど受け入れ態勢を拡大して突然の長期休みに対応している。

 4日午前9時半、宇都宮市徳次郎町の重度障害児・家族ケア施設「うりずん」。保護者のワゴン車から車いすのまま降りてきた寝たきりの子に、職員の豊田紀子(とよだのりこ)さん(41)は「おはよう。今日は学校じゃないよ」と優しく声を掛けた。

 放課後等デイサービスは、障害のある子どもが放課後や夏休みなどの長期休みに通う。うりずんでは1日に5人前後の利用があり、政府の休校要請があった2月27日以降、急きょ電話などで保護者の意向を確認した。利用希望者には「仕事が休めない」などの理由が多かったという。

 休校期間中は平日も開所時間を午前に早め、午前9時半から午後3時半まで利用できるようにした。看護師や介護士などのスタッフ25人の勤務体制は組み直し「なんとか、やりくりしている」状況だが、豊田さんは「急な休校で保護者の方が大変な思いをしているはず」と案じる。

 午前中から利用した県立のざわ特別支援学校高等部3年赤羽大樹(あかばだいき)さん(18)は、たんの吸引など24時間のケアが必要。飲食店で働く母加代子(かよこ)さん(48)は「家に1人にはできない。仕事を休めば、職場に迷惑が掛かってしまう」と漏らす。

 長女の愛花(あいか)さん(15)に重い障害がある鹿沼市見野、自営業福田法子(ふくだのりこ)さん(46)は「午前中から受け入れてくれる施設は本当にありがたい」。一方でダウン症の長男(11)がいる小山市、主婦(53)は「感染症のリスクを考えれば、休校で安心した。家でゆっくり面倒が見られる」と話した。

 県によると、県立の特別支援学校は16校で、生徒数は2535人。2日から全校休校している。放課後等デイサービスは209施設。共働きやひとり親家庭などの負担を考慮し、居場所が見つけられない子どもは受け入れるよう、県は各特別支援学校に柔軟な対応を求めている。