栃木文化会館で行われた栃木工業高の卒業式=2日午前10時15分、栃木市旭町

 栃木工業高の卒業式が2日、栃木市栃木文化会館で行われた。昨年10月の台風19号による被害で、場所を同所に変更して実施した。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためマスク着用などを徹底しての式となったが、多くの苦難を乗り越え、卒業生194人が巣立った。

 同校は近くの永野川の堤防が決壊し、校舎や体育館が1・5メートル以上浸水。体育館での卒業式実施を目指したが、改修が間に合わなかった。須釜喜一(すがまきいち)校長は式辞で「卒業生の皆さんの力が無ければ、ここまで復興できなかった。この経験は将来、必ず大きな財産となってくれるでしょう」と感謝とともにエールを送った。

 式は在校生がほとんど参加しない形で開かれ、マスクの着用や国歌、校歌は歌わず演奏のみにするなど感染拡大防止に最大限配慮。そんな中、各学科の代表生徒たちは誇りに満ちた表情で卒業証書を受け取った。

 情報技術科3年松本優(まつもとゆう)さん(18)は「水害など3年間でいろいろなことがあったが、周囲の支えがあって卒業できた。感謝したい」と胸を張った。

 この日、県内では県立高全日制59校と定時制7校の卒業式が行われた。県教委によると、卒業生は計約1万2千人。宇都宮高通信制の卒業式は1日、学悠館高は3日。