制服リサイクル店「襷」を開店した津久井さん。店内には亡き磯さんが箱根を走ったユニホームが飾られている

 栃木県大田原市中央1丁目の再開発ビル「トコトコ大田原」1階に、市内初の制服リサイクルショップが今月、開店した。店名は「襷(たすき)」。駅伝選手だった店主の津久井裕美子(つくいゆみこ)さん(35)=中田原=が名付けた。店内には、若くして亡くなった先輩駅伝ランナーのユニホームが飾られている。「人から人へ心をつなぎたい」。襷への思いを胸に、新たな道を走りだした。

 津久井さんは4人の子どもの母親。子育て経験を通じて「成長とともに不用になる制服類をリサイクルするお店があれば、助かる人がいるのではないか」と考え、衣類商の許可を取った。

 昨年10月、大田原商工会議所主催の創業スクールに参加し、学んだことを実践する「お試しショップ」として2月10日に開業した。

 店名の「襷」には思いが込められている。自身は那須拓陽高の陸上部で駅伝の選手だった。夫の健雄(たけお)さん(37)も大田原高から国士舘大に進んだ駅伝選手。2人を結び付けたのが、夫の親友で那須拓陽高の先輩、磯洋行(いそひろゆき)さんだった。

 その「恩人」は6年前に31歳で他界した。店には、拓殖大1年の時に磯さんが箱根駅伝1区で着用したオレンジ色のユニホームが飾られている。「見守ってくれている先輩の分まで、襷をつないでいきたい」

 扱うのは県北の幼稚園から高校までの制服、体操着、バッグなど。買い取りと販売が基本だが、買い取りは不要というの人のために、引き取り用の「お譲りボックス」も設けている。

 在庫がまだ数十点と少ないため「合うサイズを増やすために、まずは数をそろえたい」と津久井さん。

 「お試し」は4月末までの期間限定だが、5月以降も継続して営業する考え。「駅伝では人と人の絆の大切さを学んだ。制服のリサイクルを県北に根付かせたい」。月、水、金曜営業。午前10時~午後3時。(問)津久井さん070・4455・9979。