高齢化の進展に伴う介護現場での人材確保や定着化が課題となる中、栃木県真岡市は介護福祉士を目指す真岡北陵高介護福祉科の生徒や一般人を支援しようと、国家試験の受験料などを助成する方針を固めたことが8日、関係者への取材で分かった。2020年度市一般会計当初予算案に事業費計約70万円が計上される見込み。県内市町では初の取り組みで、全国的にも先駆的とみられる。

 介護福祉士国家試験は例年、1月下旬に筆記が実施され、3月下旬に合格発表される。助成対象は同科を卒業見込みの3年生や一般人で、本年度の国家試験合格者から該当とする。3年生の場合、介護福祉士として真岡市内の介護福祉施設に就職することが内定し1年間勤務する誓約書を提出した生徒。また一般人は市内の介護福祉施設に6カ月間勤務した実績を備えた介護福祉士で、生徒、一般人ともに居住地は問わない。

 市は、条件を満たした生徒と一般人の受験料や介護福祉士登録手数料など計約2万円を補助する方向で最終調整しているとされる。

 真岡北陵高は1995年度、介護福祉士の養成を目的にした教養福祉科(現介護福祉科、定員30人)を県内の公立高で初めて設置。同様の学科は矢板、佐野松桜の両高校にも設けられている。介護福祉士国家試験の平均合格率は約70%とされ、真岡北陵高では2017年度が100%、18年度は96%だったという。

 真岡北陵高側が昨年12月、市側に「介護福祉士を地元で育て、地元に就職してもらえるようにしたい」などと支援策の検討を要望。市側は生徒の資格取得を経済的な側面から支えるとともに、市内の介護現場でも人材が確保しやすくなる利点が生まれることなどから、健康福祉部などが主体となり一般枠も含め導入に向けた準備を進めてきた。