【栃木】昨年の台風19号で県内最大の被害に遭った市は新年度、市職員の時間外勤務(残業)時間を30%抑制する方針を決めたことが8日、市関係者への取材で分かった。働き方改革の一環だが、災害復旧費などで多額の支出が必要となるため、貴重な財源になりそうだ。管理職手当のカット分を合わせると、人件費を総額で1億8千万円程度削減できる見通しという。

 市は台風被害への対応費として、昨年10、11月、今年1月の3回にわたり一般会計の補正予算を組んだ。補正額は計174億円に上り、2019年度の一般会計当初予算の約3割の規模となった。復旧費は4月以降も必要となる。

 一方、市職員の残業費は例年、5~6億円に上っている。市は国や県の働き方改革の取り組みに連動し、残業時間を抜本的に減らす取り組みが必要と判断。職員が効率的な業務に努め、ワーク・ライフ・バランスを推進することで、財源の確保にもつなげたい考えだ。

 試算では年度総額で1億6千万円程度の人件費を削減できるとみている。さらに、管理職手当も10%カットし、2千万円程度削減するという。

 市の20年度一般会計当初予算案は、過去最大規模の総額659億9千万円に上る見込みだが、市は支出を抑えるため、新規事業の見直しも実施しており、総合支所複合整備などは延期する方向で調整している。大川秀子(おおかわひでこ)市長は、20年を「復興の年」と位置づけ、災害対策に全力を尽くす方針を示している。