寄付金の目録を持つ阿部さん(左)と七久保さん

 【宇都宮】宇都宮短大付属高の2年生が7日、焼失した那覇市の世界遺産・首里城再建のために、修学旅行で見学するはずだった同城の入城料など42万7520円を沖縄県に寄付することを決めた。生徒会長の阿部蒼依(あべあおい)さん(17)は「バスガイドさんの話で、シンボルである首里城への県民の熱い思いを肌で感じた。何か力になりたかった」。威容の復活を願う2年生823人分の思いを同県民に届けるつもりだ。

 同校では毎年11月下旬~12月に、3泊4日で沖縄県に行く修学旅行を実施している。しかし昨年は首里城が10月31日未明に出火、焼失してしまい、同城の見学が中止になってしまった。旅行会社から入城料などの返金の連絡があったことから、同校生徒会が扱いを協議。「沖縄のために協力できないか」という生徒たちの思いが強く、クラス代表らが集まる評議会で首里城復元のため、同県への寄付を決めた。

 寄付は1人490円の首里城入城料とバスの駐車料25台分。生徒会副会長の七久保堅信(ななくぼけんしん)さん(17)は「見学は楽しみにしていただけに(焼失は)悲しかった。少ない額だけど、少しでも役立てられれば」と話した。

 寄付を受ける同県の担当者は「とてもありがたい。高校生の気持ちがうれしい」と感謝。学年主任の三上秀平(みかみしゅうへい)教諭は「生徒たちは旅行前に沖縄の平和や伝統文化を学んだ。旅行で人の痛みが分かったのでしょう」と目を細めた。

 寄付金は10日、沖縄県首里城火災復旧・復興支援寄付金宛てに振り込まれる。