新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、県内は既に県と19市町が対策本部を発足したほか、県と全25市町が対策会議を開いたことが5日、下野新聞社のまとめで分かった。県や宇都宮市は、電話相談窓口や検査体制も整備した。国内での感染が1月28日に初めて確認され、間もなく10日。各自治体は万が一に備え警戒を続ける一方、「過度に心配しないでほしい」と冷静な対応を住民に呼び掛けている。

 県内で5日までに対策本部を設置したのは宇都宮、小山、真岡市や益子、那須町などの計19市町。他の市町は近く設置を予定するほか、今後の感染状況を見守るなどしている。ある自治体は「住民の安心感につなげたい」として本部の設置を決めた。

 県と宇都宮市は医療機関と連携し、感染が疑われる患者が出た際の届け出や検体の検査、陽性患者の指定医療機関での入院といった一連の体制を整備した。

 県健康増進課は「国内で流行している状況にはなく、迅速に対応できる体制もとってあるので過度に心配しないでほしい」。同市保健予防課も「感染が確認された場合の感染経路の調査などの体制も整えている。正しい情報に基づいた対策を」と訴えている。

 同市には1日10件程度、相談が寄せられている。空港を利用したり、中国以外の海外に行ったりしただけで不安を訴える相談もあるという。

 一方、感染が広がる中国を支援する動きも出始めた。県日中友好協会は有志で寄付を募り、マスクを送ることを決めた。長年交流がある中国浙江省やチチハル市などへ500枚程度を目標にしている。担当者は「困っている状況に対し、力になりたい」と話した。