パワハラという言葉が提唱されたのは2001年。都内のコンサルタント会社がセクハラ以外にも職場にさまざまなハラスメントがあるとして定義付けたという▼それから19年がたち、パワハラ防止対策を大企業に初めて義務付けたハラスメント規制法がいよいよ6月から施行される。中小企業の義務化は2年後から。背景には職場でのいじめ・嫌がらせに関する相談の急増がある▼18年度に全国の労働局への相談は8万2千件を超え、全ての相談の中で7年連続1位だった。栃木労働局も1193件で8年連続トップである。法施行を前に先日、連合栃木など主催のハラスメント防止対策がテーマのパネルディスカッションが宇都宮市内で開かれた▼「重要なのは未然に防ぐこと。労使で共通の認識があってこそ実効が上がる」「線引きが難しいと言われるが、それよりも職場環境の整備を心掛ける必要がある」などパネリストの発言からは多くの課題が浮上した▼コーディネーターを務めた原昌登(はらまさと)成蹊大学教授の「ハラスメントは人事労務の問題であると同時に、経営に大きな影響を及ぼす」との指摘は、ストンと胸に落ちた▼厚生労働省のパワハラ防止のキャッチフレーズは「パワハラでなくす信用 部下の支持」。言い得て妙で、これまで以上に関心と理解を深めなければならない。