【栃木】市が台風19号の被災世帯を対象にアンケートを実施した結果、296世帯が「生活再建が進んでいない」という趣旨の回答をしていたことが分かった。大川秀子(おおかわひでこ)市長が3日、定例会見で明らかにした。市は被災者の意向を確認しつつ、生活再建に向けた支援を行う方針だ。

 市は床上浸水や半壊以上の3875世帯を対象に昨年12月中旬~1月中旬、住環境に関する郵送アンケートを実施した。改修が手つかずのままで生活している在宅避難者などを把握することが狙い。改修工事が完了した世帯は返信不要としたこともあり、回答数は約2割の772世帯だった。

 自宅で生活をしている548世帯のうち、「清掃・片付けが終わっていない」と答えたのは106世帯で、「改修工事の依頼が済んでいない」は117世帯だった。知人宅などで生活している80世帯のうち、71世帯は「清掃作業が済んでいない」と答えた。1世帯(単身者)は「車の中で生活している」と答えたため、市職員の支援で昨年末、県営住宅に入居をした。

 市はアンケートを踏まえて、生活再建が進んでいない世帯について支援しており、約6割は改修工事などが始まった。ただし、残りの128世帯は工事業者の確保が難しいこともあり、改修などのめどが立っていないという。

 災害から3カ月半が経過し、災害の応急復旧などにおおむね区切りが付いたことから、市は3日、市災害対策本部を解散し、市災害復旧・復興対策本部を設置した。今後はインフラの復旧や地域経済などへの取り組みも重要になることから、市は復興事業を「希望の灯プロジェクト」と名付け、イベント開催や誘客キャンペーンに取り組む方針という。

 大川市長は「被災者の一日も早い生活再建と、地域経済の早期再建などにつながるよう全庁一丸となって全力を尽くす」と決意を表明した。