集まった制服を整理する望月さんら

 地域の子どもが楽しく学校生活を送れるようにと、栃木県小山市の旭地区の民生・児童委員3人がボランティアとして地域住民から不用となった制服などの学校用品を集め、希望する子どもに安価で提供する制服バンク活動を始めた。市内では初の試み。対象は小山城南中学校区で、3月の小学校の卒業式に間に合うよう希望者を受け付けている。

 「学校生活応援リサイクルバンク」と名付け、同校の制服や体操着、通学用かばん、ヘルメットのほか、小学生用のランドセル、鍵盤ハーモニカなども扱う。

 始めたのは駅南町6丁目の望月晨子(もちづきときこ)さん(72)、東城南2丁目の篠田早苗(しのださなえ)さん(70)、東城南3丁目の岩下順恵(いわしたのぶえ)さん(70)。いずれも民生・児童委員として20年以上、子どもたちの支援に当たってきた。「制服が高くて買えない」「ランドセルも鍵盤ハーモニカもない」-。経済的に苦しい家庭からの相談が増えてきたという。

 そんな中、足利市の制服リサイクルバンクの活動を知った望月さんが、自分たちの地区でもできないかと仲間とともに動き始めた。

 昨年夏から自治会や学校などを通して不用となった学校用品を募り、1月中旬までに約180点が寄せられた。保管場所はNPO法人とちぎボランティアネットワークなどの仲介で、社会福祉法人洗心会が雨ケ谷の保育園の一室を無償で貸してくれることになった。

 学校用品は無料で譲ってもらい、希望者にクリーニング代として数百円から数千円で提供する。学校などを通して、個別に随時受け付ける。誰でも利用できるが、小山市と連携し経済的に厳しい家庭を優先する。

 望月さんは「物がないために切ない思いをしないで済むように、楽しく学校生活を送ってもらえたらいいと思います」と願っている。市は策定中の第2次子どもの貧困撲滅5カ年計画で、制服バンクの活動支援を盛り込む方針で、他地区への広がりも期待される。