あしぎん総合研究所が22日までにまとめた調査結果によると、栃木県内企業の約2割で入社半年のうちに新入社員が退職していることが分かった。さらに、半数以上の新入社員が転職を検討している。あしぎん総研の担当者は「一つの会社で成長するよりも、転職でキャリアアップしようと考える人が増えた」と分析している。将来を見据え、働き方や処遇面でより好条件を求める心理もあるようだ。

 調査は新入社員(回答数263人)を対象に昨年10月、企業(同53社)には同8月下旬~10月上旬に実施した。回答した中には半数以上の新入社員が退職したという企業もあった。

 新入社員への意識調査によると、転職を考える人の割合は53・8%に上った。「定年まで働きたい」は34・2%で、昨春の調査時(53・2%)から減少した。

 転職の時期については、半数近くが1年以内~5年以内を選んだ。「良い転職先があればいつでも転職する」は9・3%だった。

 転職したい理由(三つまで回答可)は「自己の成長のため」が29・2%で最も多かった。次に「賃金への不満」(16・1%)、「休みが取れない・ほしい」(14・6%)、「残業が多い」(13・9%)と続き、離職を防ぐためには働き方や処遇面の見直しが必要とみられる。

 一方で、企業側が必要と考える離職防止策(三つまで回答可)は「職場の雰囲気の改善」(44・4%)や「上司や先輩とのコミュニケーションの充実」(42・6%)が、「初任給・賃金の引き上げ」(27・8%)や「長時間労働の是正」(16・7%)を上回った。

 慢性的な人手不足の中、企業にとって離職防止は重要な課題だが、あしぎん総研の担当者は「転職の理由を正しく把握できておらず、対応がややずれている印象がある」と指摘している。