吉野さんが制作に携わったトロフィー

 【益子】19日に広島市平和記念公園を発着点に行われた天皇杯第25回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会。焼き物で作られた優勝と入賞トロフィーの制作には、本県ゆかりの陶芸家が携わった。形をデザインした地元の高校生に益子町で修業した吉野瞬(よしのしゅん)さん(33)が助言し、自身のアトリエで仕上げた。「栃木で学んだ焼き物で広島を発信でき、作家冥利(みょうり)に尽きる」と喜んでいる。

 吉野さんは2004年、益子の老舗窯元、佐久間藤太郎窯に入り佐久間藤也(さくまふじや)氏を師事。8年間修業し12年に独立、尾道市因島大浜町にアトリエを開いた。益子で学んだ民芸をベースに、瀬戸内海や島の色合いを表現した器を作っている。

 トロフィーは広島市基町高の生徒がデザインすることになり、OBの吉野さんに協力依頼があった。焼き物の特性を踏まえ、粘土を練る作業などをアドバイス。生徒のデザインを最優先に形を整え、色付けして窯で焼いた。「普段使わない釉薬(ゆうやく)や技法も使い、難しさもあった」と振り返る。